ニューベリーサウンド 渋谷駅[C1出]から徒歩1分、完全マンツーマンのボイストレーニング。 


本当の声


Youtubeで発声法を分かりやすく説明しています。

YouTube「腹式呼吸だけではダメ」   YouTube「腹式呼吸を簡単にマスター

一人でも多くの人に「本当の声」を出して頂きたい! 体験レッスン詳細&申込

Newberrysound Vocal Clinic

Vol.11 曲を良く聴こうNo.2



前号でも「歌う」前にまず「良く聴く」という事を提唱しましたが
今回は更に「何を聴かなければいけないか?」という事を説明したいと思います。


皆さんは英語の歌を覚える時にどうしますか?
余程英語がネイティブでもない限り多くの人は歌詞カードを作り
その英語の歌詞の上にカタカナでふりがなをふっていくと思います。
この方法は英語の歌を英語らしく(ネイティブらしく)歌うにはとても有効です。

英語の歌詞を読んで歌う事よりむしろ英語を無視して自分が聞こえる
音そのままにカタカナにして歌っていく方が結果的には ネイティブの人の
ように歌えるケースが多いです。

歌、音楽は目ではなく耳から入ってくるものです。
もちろん歌を歌うためには言葉(歌詞)は大きな助けとなってくれますが
その目に見えるものだけに頼っていてはいけません。

英語の歌を英語の歌詞カードを見ながら聞いていると
そこに書かれている言葉のようには歌が聞こえない事が良くあります。
その時あなたは「歌詞カード」か「耳から聞こえるもの」、
どちらを頼りにしますか?

本当にアメリカ人のように歌いたいと思ったら
きっと「耳から聞こえるもの」を頼りにするはずです。


「あなたの耳を信じてください」

「耳から入ってくる物を真剣に聴きとりそれを最大限に感じて下さい」


そうすれば今まで感じられなかった物、聞こえなかった物が見えてくるはずです。
実はその「今まで感じられなかった物、聞こえなかった物」こそが本当の音楽
歌の本質であり楽しいところなのです。

そうでなければ歌や音楽は歌詞カードと譜面があればいいという事に
なってしまいかねません。(極論ですが)
それでは余りに悲しすぎます。

「目に見えない部分、言葉では表現できない部分」
これが皆さんを感動させ又自分でも歌ってみたいと思わすところだと信じています。



でも英語の歌だったらカタカナの「ふりがな」をふる人はいても
日本語の歌にわざわざ「ふりがな」をふる人はいないと思います。

でもあなたの目の前にある「歌詞カード」と「実際に歌手が歌っている歌」
とは本当に同じと言えますか?

当然ミスプリでもない限り全く違うものであるはずはありませんが
「歌詞カード」に書かれている言葉だけでその歌を表現できていないはずです。


もうお分かりですね。
そう日本語にも「ふりがな」をふりましょう。

例えば「愛してる」という歌詞があったとします。
その歌手は「アイシテル」と単純に歌ってはいないと思います。

もしかしたら

「アイシィテェイル」

「アイィシテェイルゥ」

「アァイシィテイィルゥ」

等と歌っているはずです。


上記の「ふりがな」の中の小文字で書かれている「母音」がとても大切です。

この「母音」こそがそれぞれのボーカリストのキャラクターを作る上での
重要な要素になっています。いわゆる「歌いまわし」といわれる部分です。

この部分を聞き取りそれを表現していく事でそのボーカリストの「技」「リズム」
「グルーヴ」「ニュアンス」を会得する事が出来ます。

(「ものまね」の人が良い例です。「ものまね」の人に歌が下手な人はいません。
これは本人の癖とともにその本人の「上手さ」を盗んでいるからです。)


日本語だから英語のようにわけが分からないという事がないから
つい「わかっている」と思いがちですが実は歌詞カードだけでは表現できて
いないものがたくさんあります。
真剣に「聞く」事によりそれを「見つけ」そして「盗む」。
それからやっと「歌う」事が始まるのです。


「歌う」事だけが「歌」ではありません。

「聞く」事もまた「歌」なのです。


本気で歌を歌いたいなら本気で歌を聞いて上記に書かれている事を実践して下さい。

その時あなたの歌は格段に成長しているはずです。

(C)2001 SAGE KOIZUMI / Newberrysound
http://www.newberrysound.com
本メールマガジンに掲載されている文章等、全ての内容の無断転載・引用を禁止します。

ページの先頭へ