ライブハウス「アンコール渋谷」閉店に関して

LINEで送る
Pocket

 

私には夢はあります。

「日本の音楽を変えたい!」という事です。

日々努力して本物の実力をつけた人が、正当な評価をされ、その人やその人の音楽が広まっていく…その為には、「ど真ん中」で勝負すること、「ど真ん中」で切磋琢磨することが必要、という想いのもと、渋谷は渋谷でも「ど真ん中」と言える場所に、10年前の2007年に「アンコール渋谷」を設立しました。

私はそれまでアレンジャー・プロデューサーとしてレコーディングスタジオでのワークが多く、レコーディングスタジオの「音」に慣れていたせいか、ライヴハウスという空間での「音」に関して、プレーヤーのプレイを支える上で最も重要ともいえる「ステージモニターの音の質」、最高の音を求められているはずのお客さんの耳に入る「音の質」に、疑問を感じることが多く、アンコール渋谷ではレコーディングスタジオに負けない音作りを目指しました。

おかげさまで開店から今日に至るまで出演して頂いているT-SQUAREのギタリスト安藤正容さんから「アンコールはハコ自体が楽器だね」「音が良く聴こえるのでドンドン攻めてプレイできる」…はじめ、他にも一流のミュージシャンからお褒め頂き、この音の良さなら若いミュージシャンの成長を引き出すことが出来ると自信を深めました。事実その後「back number」としてグループで大活躍される「清水依与吏」さんも、引き語りライヴでアンコール渋谷に出演して頂いており、「日々努力して本物の実力をつけた人が、正当な評価をされ、その人やその人の音楽が広まっていく…」という私の願いが形になったようで嬉しく思えました。

 この10年間、数え切れないほど多くの出演者やお客様に支えられて、夢を追い続けることができました。2011年には「東日本大震災」が起こり、電気がないなか、ロウソクの炎だけライヴを行ったこともありました。「こんな時に音楽?」という意見もありました。電気が使えるようになっても、看板にも電気を入れられずにライヴを行いました。「人々に勇気を与えられるのが音楽」と思っていたのに、「音楽が必要とされない」という事実に、アンコール渋谷を続ける意味が見つからず閉店を決意した事もありました。でも一方、「こんな時だからこと音楽が必要!」という多くの出演者やお客様がいらしたのも事実で、その力のおかげでここまでやってこれました。アンコール渋谷としては、その恩返しに震災後、被災地宮城県女川町に楽器を贈って元気になって貰おうと「女川町音楽大漁プロジェクト」を立ち上げ、また定期的に復興支援ライヴ「Power to the People」を行うなど微力ながら復興活動にも力を入れさせて頂きました。

 テナントビルとの10年の契約期間を終え、この地での営業を本年末で終えさせて頂きますが、「日本の音楽を変える」と夢はまだまだ増幅中、別の場所での「アンコール」も視野にあります。これからも本気で音楽に携わっていきたいと思います。

ありがたいことに、今まで出演頂いた一流アーティスト始め多くのアーティストから、「アンコール渋谷のファイナルに花を添えたい!」と出演依頼を頂き、どんどん出演やライヴイベントが決定しています。共に歩んできたこの10年、最高の締めくくりを共に行わせて頂きたいと思いますので、是非多くの皆さんのご出演、そしてご来店をお待ちしています。最高の形で2017年12月31日を迎えるべく、「アンコール渋谷ファイナル」盛り上がって頂ければと思います。

ライブハウス「アンコール渋谷」オーナー

株式会社ニューベリーサウンド代表取締役

小泉誠司

LINEで送る
Pocket